砂糖と味覚

2020.06.10 知識情報

砂糖と味覚

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みなさんは、甘いものは好きですか? 甘いものを食べると「しあわせな気持ちになる」、「ほっとする」という人は多いですよね。でも、これはいったいなぜなのでしょうか。今回は、砂糖を摂取すると体にどんなことが起こるのか、食べ物が身体に入る場所、「口」に注目してご紹介します。



「甘い」=「しあわせ」の仕組み


食べ物を味わう「味覚」は、「味の分子の特性を感知する感覚」で、味を認識するとともに、快く感じたり、不快に感じたりといった感情を伴います。これはどんな仕組みなのでしょうか。


口の中には、舌を中心に「味蕾(みらい)」という味を感知する器官があり、この味蕾は「味細胞」という細胞から成り立っています。味蕾にある味細胞が食べ物の味の分子をキャッチすると、味細胞とつながっている「味神経」が電気信号を発信し、情報が脳に伝達されます。脳には、味覚だけでなく嗅覚や触覚(食感など)による情報も伝達され、それぞれが脳を刺激することで味を認識し、感情をもたらします。

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味覚は、「甘味」「塩味」「酸味」「苦味」「うまみ」の5種類に分けられます。そのなかで甘味は、脳内の心地よさを感じる部分を刺激し、「β-エンドルフィン」というホルモンを分泌させます。β―エンドルフィンは、ストレスをやわらげ、心身をリラックスさせる作用や、快感をもたらす作用があるホルモンです。甘いものを食べると喜びを得られるのには、このような仕組みが働いています。



甘いものがほしくなるのは本能

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人は甘味を感じる味覚を先天的に持っていて、赤ちゃんはミルクの甘味(乳糖)をおいしいと感じ、好んで求めます。甘味は「おいしい味」の代表的な存在ですが、これには糖が身体に必要なエネルギー源であることが関係し、「おいしい」と感じることで摂取を促進しています。反対に、酸味は食べ物が腐っているときの味として警戒されたり、苦味が毒や害のある味として避けられたりするのは、人間の本能で自己防衛の一種と言えるでしょう。

エネルギーを消費すると、体がエネルギーを必要とし、甘味を欲します。「疲れたときに甘いものを食べたくなる」という現象には理由があるんですね。



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